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StarAngel第6話「謎の地下洞窟」

チームメンバーを送り届けてから数時間後、艦内では大騒ぎとなっていた。


「ロイド長官!!」

「なんだ」

「地上へ降りたメンバーとのリンクが途絶えました!」

「通信回路の故障か?」

「いえ・・・機器の故障ではないようですが、地上が暗くなり始める時間から
急にリンクが途絶えてしまいました」

「ううむ・・・これは・・・」

(妨害でもされているようだな・・・)

「よし、マナ君、地上と連絡を取れるように原因の究明を頼む!」

「了解しました!」


(無事であればいいが・・・)



その頃、地下洞窟では・・・


「カイト・・・私、もう大丈夫だよ。降ろして」


抱っこされたままのリナ。流石に恥ずかしい。


「ん、ああ・・・無理すんなよ」

「うん、ありがと」


カイトはそっと地面にリナを降ろした。


「ねぇ、カイトさん!」

クレディが端末を見ながら声を上げた。


「微量だけど、電波をキャッチしてるよ」

「え?まさか兄貴??」

「どうだろう・・・微量電波は二つ確認できてるけど・・・」


不安そうに見つめるリナの肩をポンと軽く叩きクレディの言う電波の座標確認をするカイト。


「ん・・・これは・・すぐに座標確認。リンクが繋がればすぐに転送だ。
リナも出来るよな?」

「う、うん、やってみる」

端末一つにつき、一人しか転送が出来ない。
カイトとリナはすぐに微量な電波とリンクを組み座標確認。すぐ転送を開始した。

目の前に転送されてきたのは・・・


「ユキエナ!・・・それにツエンも!」

転送が終わるとユキエナとツエンが倒れ込んだ。

「!!」


クレディが急いでレスタを唱え二人にかけ、しばらく横にさせておいた。


「ん・・・ここは・・?」

「気が付いた?リナだよ。ツエン」

「あ、ああ・・・リナちゃん」


心配そうに覗き込む。途端にグイッとリナの頭を引き寄せて抱き寄せるツエン。


「会いたかった・・」

「え・・・つ、ツエン?」

「もう、会えないかと思ってたから、つい嬉しくって。こうさせてくれよ」


その光景をただ無言で見ているカイトにリナは横目で一人焦る。


「クレディさん、リナさんのこと好きなんですね」

ボソッと言ったクレディの言葉にカイトが微かに反応。

(好きか・・・俺にはよく分からない感情だ)


ツエンの隣で横になっていたユキエナも目を覚まし、隣の光景を見て驚く。


「お、お兄ちゃん・・・何やってるのよ!」

「いいだろ・・・俺はリナちゃんが好きなんだ!」

「!?」


思いがけない言葉に言葉を失うユキエナ。


「ちょ、ちょっと、冗談はよして~ツエン。こんなことしてる場合じゃないでしょ!」

「そうだ、ツエン。早く離してやれ」


カイトがリナの腕を引っ張り引き離した。


「ありがと、カイト」

「んだよ、カイト。俺のリナちゃんに触れるなっての」


ツエンの言葉を無視してカイトはリナの頭をポンと軽く叩いてクレディの元へ行った。

(何故だか分からんが、リナに触れると胸の奥がざわつくな・・・)


ユキエナがそーっとリナの横へ立つと小声で声を掛けた。


「リナさん、大丈夫?」

「あ、うん、ごめんねユキエナ」

「え、な、何が?」

「好きなんでしょ?ツエンのこと」

「え!?な、何言うんですか!?」

「あはは、その反応で分かるよ・・・私も好きな人居るからその気持ち分かる」

「え・・・?もしかして・・・カイトさん?」


顔を赤くして言葉にならないのかコクリと首を縦に振って答えた。


「でもさ・・・カイト、何考えてるのか正直分かんない」

「自分のこと喋らないもんね」

「うん・・・」


カイトを横目で見ながら思いに耽る。ふと、ユキエナの腕に擦り傷が見えた。


「あれ、ユキエナ、腕に擦り傷あるよ?大丈夫?」

「あ、これね・・・」


急に体が強張り小刻み震えるユキエナ。
リナが心配そうに覗き込む。


「ここへ転送される前、私達変な生き物に襲われたのよ」

「え?マジで?」

「うん、そいつから逃れるために洞窟内を必死に走ってたら転んじゃって・・・
ツエンお兄ちゃんが体を張って庇ってくれたの」

「もしかして、その絶体絶命の時に転送されてきたってわけ?」

「うん、助かったよ本当!」

「そっかー良かったよ・・・」


リナの悲しげな表情でリーダーが居ない状況を把握したユキエナ。
その事には触れず、ただリナを見つめていた。

少し前を歩くカイトとクレディ。


「カイト、この先を行くとどうも最深部っぽいよ?」


クレディの言うとおり、両側が大きな岩などで覆われる中、その先は行き止まりのようになっている。
その地点へ向かってみると、地下への入り口を発見したあの場所に似たような出っ張りがあった。


「これは・・・」


カイトがまた触れると、またも意識が一瞬遠のき全身に電撃が走る。


「か、カイト?大丈夫なの!?」


リナが心配して触れようとすると、バチっと凄い火花が走った。


「え!?」


ビックリして後ずさりしたリナ。
ハッと気付いたカイトがその場から離れると目の前にあった壁が一瞬で無くなり
二本の分かれ道が出来た。

と、次の瞬間急に大きな地震が起き、足下に亀裂が走った。

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・


ユキエナ、ツエン、クレディはそれぞれ亀裂を避けるために端へ寄って避難していた。
先ほどの壁際に居たカイトとリナはすぐ目の前に亀裂が出来、足下が崩れそうになる。
地震が収まると、カイトとリナの方にある道の前は大きな穴が空き下は溶岩が流れていた。
どうやっても渡れそうにない程の穴が空いてしまい他のメンバーは戸惑っている。


「俺達はこっちの道を行く!お前たちはもう一方の道を行ってくれ!」


カイトの呼び掛けに手を振り応答するクレディ。


「仕方ないね。カイトさんに言われたとおり僕たちはこちらの道を行きましょう」

「あーカイトずりーな」

「もう、お兄ちゃん・・・!」

「俺もリナちゃんと二人っきりになりたかった~」

「んもう・・・」


前を歩くクレディは苦笑しながら二人の会話に耳を傾けていた。


その頃、カイトはリナを連れて先を進んでいた。


「カイト、さっきの大丈夫なの?」

「ん・・?さっきのとは、壁に触れたやつか?」

「うん・・・一瞬硬直してたから、死んじゃったんじゃないかと思ったよ・・・」

「大丈夫だ。俺はそんなに柔じゃない」

「なら、いいけどさ・・・もう誰も失いたくないから」


寂しいのかカイトの腕にしがみつき離れようとしないリナに、
カイトは何も言わずにそのまま歩き続けた。


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テーマ: 自作小説(二次創作) - ジャンル: 小説・文学

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